【連載コラム 「ママは見た！ 六本木夜の芸能事件簿3」】

最近、六本木には困った「貸し切り希望客」がいるの。居酒屋やカラオケバーをやってる知り合いから、「ママのところに来たらどうする？」ってよく聞かれるわ。

　貸し切りはお店にとってプラスと思われがちだけど、そんなことないのよ。
貸し切りにするから安くしろと言われるのが常で、収支が合わないこともあるし、貸し切り中にかぎって久しぶりのお客さんが来ちゃって謝罪しなきゃいけないこともあるし……。

　でもお客さんは「貸し切りは正義」だと思ってるみたいね。特に最近ヒドいのは、ＥＸＩＬＥの皆さん。
お店のサイズによって貸し切りには最低人数が決まってるものなんだけど、全然足りてなくても貸し切りを要求してくるんだって。
カリスマ的な人気があるし、普通にお客さんがいる場所ではパニックになるから飲みにくいのは分かるけど。

　とある六本木のお店が、予約人数が足りないから半分だけ貸し切り、残りのスペースに一般客を入れていいならと予約を受けたら、
直前になってＥＸＩＬＥ側から、「残りのスペースに一般客を入れてもいいけど、絶対に禁煙にしろ」って言われたんだって。

　彼らが体を鍛え管理することが使命みたいになってるのは分かるし、メンバーは絶対禁煙らしいけど、喫煙と禁煙スペースをどうするかはお店側の判断でしょ？　
この要求はヒドいわね、さすがに。このお店も面倒になって予約キャンセルにさせたって。まぁ当然よね。

　あと、彼らの予約を受けると起きるもうひとつの問題が、あんな大勢のメンバーがいるのに１人１台の送迎車があること。
メンバーがたくさんいる飲み会を受けちゃうと、店前に黒塗りでピカピカに磨かれたワンボックスがズラリと並んじゃうの。
はたから見たら、暴力団の会合が開かれてるようにしか見えないのよ。こういうご時世でしょ、変な噂でも立てられたら、たまったものじゃないわ。

　お店側だってイケメン軍団が来てくれるのは宣伝になるしありがたいんだから、ＥＸＩＬＥの皆さん、ワタシたちともう少しうまく付き合っていきましょ。


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